親が認知症と診断された途端、不動産の売却・賃貸・大規模修繕が すべて凍結 されます。 名義人本人の意思能力がないと法律行為ができない ためです。
こうしたケースで唯一の合法的な売却手段が 成年後見人を立てる こと。本記事では、東京・埼玉エリアで提携司法書士と連携するヘリテージリンクが、 認知症の親の不動産を成年後見人で売却する6ヶ月実務 を完全解説します。
✅ 認知症診断後の不動産売却は 成年後見人+家庭裁判所許可 必須
✅ 申立てから売却完了まで 約6ヶ月。書類準備+鑑定+審判
✅ 後見人は 月額2〜6万円の報酬。10年で240〜720万円
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第1章 結論:認知症と判定された場合の選択肢
1-1. 3つの選択肢
| 選択肢 | 手段 | 期間 |
|---|---|---|
| 1. 成年後見人で売却 | 家裁申立て+許可 | 約6ヶ月 |
| 2. 家族信託で受託者が売却 | 診断前の契約必須 | 診断後は不可 |
| 3. 売却諦めて賃貸 or 放置 | 固定資産税負担継続 | — |
診断後は 選択肢1(成年後見)が唯一の合法手段。診断前なら家族信託で柔軟対応可能。
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第2章 成年後見制度の基礎
2-1. 3つの類型
| 類型 | 判断能力 | 後見人権限 |
|---|---|---|
| 後見 | 常時欠く | 包括的代理権 |
| 保佐 | 著しく不十分 | 重要行為のみ同意権 |
| 補助 | 不十分 | 特定行為のみ |
認知症進行例では多くが 「後見」 類型。不動産売却は「重要行為」なので、保佐・補助でも家裁許可が必要です。
2-2. 後見人は誰がなる
| 後見人候補 | 割合 |
|---|---|
| 親族(子・配偶者・兄弟) | 約20% |
| 専門職(司法書士・弁護士・社会福祉士) | 約80% |
財産規模が大きい・親族間対立がある場合、 家裁が専門職を選任 する傾向。親族が後見人になりたい場合も、申立て時に家裁に推薦理由を明確化。
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第3章 後見人による不動産売却 6ヶ月実務
3-1. 全体スケジュール
| 期間 | STEP | 内容 |
|---|---|---|
| 1ヶ月目 | 1 | 後見申立て準備(診断書・財産目録) |
| 2ヶ月目 | 2 | 家裁申立て+審判(1〜2ヶ月) |
| 3ヶ月目 | 3 | 後見人選任+初期報告 |
| 4ヶ月目 | 4 | 不動産査定+売却方針決定 |
| 5ヶ月目 | 5 | 居住用不動産処分許可申立て+審判 |
| 6ヶ月目 | 6 | 売買契約+決済+家裁報告 |
3-2. 居住用不動産処分許可の3要件
①売却の必要性:本人の医療費・施設入所費・生活費等の正当理由
②売却価格の妥当性:複数社査定 or 鑑定書で適正性を立証
③売却後の本人利益確保:売却代金の管理計画
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第4章 費用相場
| 項目 | 相場 |
|---|---|
| 申立費用 | 1〜3万円(収入印紙+郵券) |
| 診断書 | 5,000〜2万円 |
| 鑑定費用(家裁から指示時) | 5〜10万円 |
| 弁護士・司法書士の申立サポート報酬 | 10〜25万円 |
| 後見人報酬(年額) | 24〜72万円(月2〜6万円) |
| 後見監督人報酬(年額・任意) | 12〜36万円 |
不動産売却が終わっても後見は終了せず、本人死亡まで継続。10年生存なら累積240〜720万円の報酬。家族信託と比較検討必須。
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第5章 家族信託との徹底比較
| 比較項目 | 成年後見 | 家族信託 |
|---|---|---|
| 契約時期 | 診断後 | 診断前(必須) |
| 管理者 | 家裁選任(多くは専門職) | 家族 |
| 不動産売却の自由度 | 家裁許可必須 | 受託者の判断で可 |
| 初期費用 | 10〜30万円 | 30〜100万円 |
| 月額費用 | 2〜6万円 | 原則ゼロ |
| 10年累積費用 | 250〜750万円 | 30〜100万円 |
| 承継先指定 | 不可 | 2次承継まで可 |
結論:診断前なら家族信託が圧倒的有利。診断後は成年後見しか選択肢がない。
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第6章 ケーススタディ3本
6-1. ケース1:後見で施設入所費確保
東京Aさん(母75歳)。要介護4認定後、施設入所費月15万円捻出のため自宅売却必要。
結果
司法書士サポートで後見申立て→専門職後見人選任→自宅売却4,200万円→施設入所費10年分確保。
6-2. ケース2:家族信託で柔軟対応
神奈川Bさん(父70歳・健康)。将来の認知症リスクに備え家族信託契約。費用60万円。
結果
3年後父が認知症診断 → 子が受託者として自宅売却+介護費充当。家裁手続不要・後見人報酬不要で対応。
6-3. ケース3:後見手続で売却まで7ヶ月
埼玉Cさん(父82歳・認知症)。施設入所済み。子が後見申立て→専門職選任→売却許可→決済まで7ヶ月。
結果
3,500万円で売却完了。後見人報酬月3万円が父死亡まで継続予定(推定60万円超)。
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第7章 Q&A 6問
Q1. 認知症の親に売買契約書にサインさせれば?
A. NO。意思能力なき契約は無効。後日トラブルで取消可。
Q2. 親族が後見人になる方法は?
A. 申立て時に「親族後見人推薦書」提出。財産規模が大きい場合は監督人がつく。
Q3. 居住用と賃貸用で扱いが違う?
A. 居住用は家裁許可必須。賃貸用は後見人判断で可能(要報告)。
Q4. 後見開始後に親が回復した場合は?
A. 家裁に後見開始審判取消申立て。診断書で立証。
Q5. 後見人の報酬は誰が払う?
A. 本人の財産から支払。家裁が金額決定。
Q6. 任意後見契約との違いは?
A. 任意後見は判断能力低下前に契約。発動は判断能力低下時に家裁関与。法定後見より柔軟。
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まとめ
1. 認知症診断後の売却は成年後見+家裁許可が唯一の合法手段(6ヶ月所要)
2. 後見人報酬は10年累積240〜720万円。家族信託より高コスト
3. 診断前なら家族信託で柔軟・低コスト対応可能
※本記事は2026年6月時点の法令に基づきます。
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